花火

去年のちょうど今頃、僕は花火を見ていた。

隣に居た人が「綺麗だね」って話してて、僕は雑に相づち打ったのを覚えてる。

うつになったばかりで何も感じない僕にとって、花火はただのひまつぶしでしかなかった。

 

あれから一年経っても、結局僕は何も変わってなかった。

仕事はできないし、自分を満たすものも見つからない。

生産性のない時間を虚無って浪費しているこんな自分が嫌い。

 

今年も色彩のない爆発を見る。

望んだものは全て目の前で壊れてしまう

「夢は叶う」という感覚が僕には分からない。

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生まれ故郷である横浜が好きで、ずっと住むと決めてた。

10歳の夏、突然遠く離れたこの地に引きずり出された。

 

引っ越しても友だちがたくさんできると思ってた。

できたのは僕をいじめる同級生だけだった。

 

そんな僕にも将来の夢があった。

子どもが好きだったから保育士になりたかった。

でも「儲からない」「それは女の仕事だ」と叱られ、諦めた。

 

望んだものは全て目の前で壊れてしまう

中学生で僕は一度自分の人生をリセットするために、自分の性格を殺した。

でも本当に死ぬのは怖かったからやめた。

それ以来、感情を切ってきた僕。

 

でも高校生のある時

同級生とだべっている時間がふと「楽しい」と感じてしまった。

その感情は間違いだと言い聞かせたけど、止まらなかった。

同級生が友だちになる瞬間だった。

 

それからは自分に素直になれた。

行きたい大学に通って、学問に夢中になって。バイトや遊びもたくさんした。

全部不思議なくらい楽しかった。

 

しかし、去年の11月

突然僕は壊れた。

大学不登校、留年確定、内定辞退、そしてうつ病

当時欲張りだった僕は、やりたかったことをやれるだけやっていた。

結果、どれも中途半端に終わってしまった。

 

幼い頃、僕はなんでもできると信じていた。

大人になって、「夢は叶う」という妄想を捨てた。

 

うつ病になって

今度こそ本格的に自分を殺そうと思った。

親しい人ほど迷惑を掛け続け、周りからは同情される。

「この世に存在してて、ごめんなさい。」

そう誰かに謝り続けながら、僕はずっと布団にうずくまっていた。

 

でもまだ死ぬことができていない。

生きていくのも迷惑だけど、死ぬともっと迷惑掛かっちゃうなあ。

そんなか細い柱だけが、今の僕を支えている。

 

せめて「普通」になりたかった。

けれど今の僕は「異常」だった。

 

感性の高い僕は、感動しやすい分、傷つきやすい。

今は抗うつ剤で抑えているけど、それでもうつ病だから常にネガティブと感じる。

 

世の中はバランスだ。

天秤のように、良いことと悪いことが常に均衡を保とうとしている。

 

幸せと感じる分、不幸せと感じてしまうなら、こんな感情いらなかった。

とさえ思ってしまう。

幸せなことは、とうの昔に感じ尽くしたんだろうな。

これから待っているのは、。

 

もし一つだけ望みが叶うとしたら

僕は何を願うだろう。とか考えてみる

 

今の環境を変えるなら、お金が欲しい。

人から借りたお金や、今までの迷惑を返したい。

綺麗さっぱりにして、そのあとは適当に過ごす。

 

それかネガティブな感情を切り捨てたい。

痛みや苦しみがない人生、なんて最高なんだろう。

でも楽しさとかの感情を覚えてない僕に、これから先なにか感じることがあるのかな。

 

でもやっぱり一番望むことは、

人生を一からやり直したい。

そんなことが叶わないことは分かってる。

でもどうしようもなく今の人生が嫌いでたまらない。

 

これ以上誰にも迷惑掛けたくないし、

でも自分でなんとかできる問題じゃない。

 

望んだものは全て目の前で壊れてしまう

それが僕の、今の人生の結論。

うつ病になって一年が経ちました

うつ病を発症してから一年が経ちました。

家に引きこもってアニメとゲームをする毎日。

今もそれはさほど変わっていません。

 

前年度までは奨学金である程度生活できていたので

働かなくても生活できていたのですが。

今は嫌でも労働しないとご飯を食べることすらできません。

うつ病だろうと関係ない。世知辛いですなあ

 

病気の方は、少しは良くなったような気がします。

前より誰かと話すことが増えたし、

今日は何かしようと時々思うようにもなりました。

でも完治はしてません。残念ながら。

 

前の派遣は4日で辞めてしまいました。パワハラでした

普通の人なら耐えられるのかなとか考えてたのですが、

僕にはそれができませんでした。

なので現在僕は無職です。もちろん収入もゼロです。

 

抗うつ剤を服用している分、

嬉しくなることも、悲しくなることも、鈍くなります。

アニメを観るのが好きなのですが、感化されるということは少なくなったような気がします。

薬を飲むと感性が鈍くなる、飲まないと傷ついた時すげえ痛い。

これは悩みどころです。

 

 

うつ病になる前はプライドの塊でした。

今はそんなものがなくなってきているのをたまに感じます。

仕事なんてなんでもいい、欲なんてほとんどない。

何も求めないから、何も傷つかない、そんな生活ができればいいなと思います。

 

できれば、今みたいに

毎日お金のことに悩んだり、ネガティブな気持ちに襲われたり、

そういうのがなくなればいい。それだけです。

 

とりあえず一年経ってなにか変わったか考えるために書いたのですが、

あんま変わってなかったです。

いや、逆に悪くなってるような気もしますけど、、

 

まあ今後ひっそりと生きてきてたらいいかなって、それだけです。

秋空

台風が過ぎると同時に、沖縄にも秋が来た。

この季節が僕は好きだ。

 

半袖を着るには少し肌寒い。

そんな日に近所の公園を歩いたりしてみる。

落ちかけた葉の間から射す日は暖かくて

缶コーヒー片手にベンチでひと休み。

柄でもないのに何となく本を読んでみるのも良い。

 

見上げれば、澄み渡るのは淡い青空。

探しても入道雲は見つからない。

地面には枯れ落ちた木の葉が風に舞う。

何度も見たこの景色にいつも初めての感動を覚える。

 

夕暮れ時こそ秋だと思う。

誰も描けないようなグラデーションが空いっぱいに広がる。

それが少しずつ色鮮やかになるのは見ていて面白い。

 

寂しさ、静けさが感傷的にさせる。

昔のことを思い出したりして、それが少し痛かったりして。

いろんな気持ちは白い息に混じって吐かれる。 

 

暖かくも冷たいこの秋はあまりにも短い。

そんな淡く儚い瞬間にいろんな思いを馳せる。

何をしても飽きることのない秋。

この季節が僕は好きだ。

怖くても

「失敗は挑戦した人にしか与えられない」

転職活動の面接でこの言葉を貰った今日、僕は今の仕事を辞めます。

 

うつ発症から10ヶ月経ち、段々と調子を取り戻してきています。

感情や希望を少しずつ取り戻してきたこのタイミングで、僕は転職を決意しました。

 

 

実のところ、何もしたくなかった。

新しいことをすることが怖かった。

現状を維持していれば、何も失敗することなく、無難な生活が送れると思っていたから。

 

それでも僕の本心が、「今よりもっと良い状態になろうよ?」と囁いてるような気がして、

んなわけあるかと感情が反論しても、体が勝手に心を動かした。

結局のところ、僕は僕を変えたがってるんだなあと思う。

 

新しいことをすること、変わることにはいつも失敗が寝首を搔こうとひっついてる。

それでも挑戦するからこそ、時々失敗してしまうけれど、何もしないよりはだいぶマシ。

その失敗は、次に活きる約束された成功なのだから。

 

そんな簡単で誰もが知ってることに、僕は改めて沁みるように学んだ。

 

挑戦することはやっぱり怖い。

でも、その先に何が待ってるのか見てみたい。

だから僕は今日、新たな一歩を踏み出す。